人が辞めない組織を作る「組織均衡論」について小林裕一郎が解説!
こんにちは、小林裕一郎です。
新卒の社員が3年以内でその会社を辞める率は75%と言われています。
なぜ人は会社を辞めるのでしょう。
「人が会社を辞めるのは、その会社が嫌だから」ではあります。
しかし、会社や上司の文句を垂れながらいつまでも残り続ける人もいます。
お金目当てで始めたアルバイトも、「時給が安い」という理由で辞めていく人はあまりいません(よほど低くならなければの話ですが)。
むしろ、人間関係とか仕事のやりがいなどの理由が多いですよね。
これらから分かるように、辞めるという意思決定はとても複雑なのです。
しかし、人が辞めていかないための、組織論というのはあります。
それを把握しておけば、「人が辞めていかない組織づくり」の役には立つのではないでしょうか。
労働者がその会社を辞めない時と言うのは、「労働や給料といった環境のバランスが均衡に保たれている状態」のことですよね。
これを「組織均衡論」なんて呼びます。
組織均衡論は5つの段階で説明が可能です。
①組織は組織の参加者がお互いに影響しあって(相互依存して)成り立っている。
②参加者は組織の貢献する見返りに誘因となるもの(給料&それ以外)を受け取る。
③その誘因が貢献したものよりも上回ると(自分の価値観や考えなどと照らし合わせて)判断すれば参加し続ける。
④誘因が貢献を作り出し、貢献が次の誘因を作りだすというサイクルを生み出している。
⑤組織が存在し続けるのは、このサイクルが成り立つ時のみである。
しかし、組織均衡論には弱点があります。
フェーズ③に注目してください。
ここの部分は、社員それぞれの価値や考え方に依存しています。
つまり、測定がとてもとても難しいのです。
組織内の各リーダーが部下の価値観や考え方が分かり、かつその組織均衡論を意識していなければ成り立たないのです。
そのためにはリーダーが部下が本音を引き出してくれるように仕向けなくてはなりません。
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本音を引き出すには、一般的には「セーフスペース」と呼ばれる何でも話せる空間”が必要とされています。
人が辞めないというのはすなわち、部下の本音を引き出すリーダーとセーフスペースを設けたうえで「組織均衡論」にのっとている組織ではないかと考えられるでしょう。
以上、小林裕一郎でした。